夏休みに入っても、息子の勉強の宿題は、ほとんど手つかずでした。
学校や学童へ通えない日も続いていました。「やらなければ」と言い続けても、息子の手が動くような状況ではありません。
一方で、ゲームのことになると違いました。気になることがあれば、自分から情報を探します。好きなキャラクターや遊び方についても、よく話してくれました。
その姿を見て、私は思いました。
「好きなゲームなら、自由研究としてやってみるかもしれない」
「こんなの、やってみる?」から始まった
私が用意したのは、ゲームを作る順番をまとめたロードマップと、息子が自由に書き込める空欄の設計図です。
二枚の紙を渡して、「こんなの、やってみる?」と聞いてみました。
すると息子は、自分が作りたいゲームを設計図へ描き始めました。主人公は、息子が大好きなペンギン。街で夏休みを過ごしたり、水鉄砲や風船を使って遊んだりする世界です。
私はその設計図を受け取り、OpenAIのCodexへ伝えました。AIを操作するのは私です。何を作るかは息子が決め、私は息子の言葉や絵をAIへ渡します。
紙に描かれていたペンギンの街が、少しずつ画面の中で動き始めました。
離れていても、次に話すことができた
私たち親子は、事情があって離れて暮らしています。
連絡を取ることはできます。近況を聞くこともできます。ただ、毎回何を話せばよいか迷うこともありました。
ゲーム作りを始めてからは、「あのゲームの続き」から話せるようになりました。
街を歩けるようになった画面を息子へ見せる。息子から「ゲームセンターと映画館も作りたい」と次の案が返ってくる。私はその案をまたAIへ伝えます。
息子から私へ、私からAIへ。できたものは、私を通して息子へ戻る。
ゲームの中身が増えるたびに、親子で次に話す理由も増えていきました。
子どもが決め、親が安全を引き受ける
この制作では、役割を分けました。
- 何を作るか、何を面白いと思うかは子どもが決める
- 子どもの言葉や絵を、親がAIへ伝える
- アカウント管理、個人情報、安全、外部公開は親が判断する
AIが「直した」と答えても、実際の画面で直っているとは限りません。水鉄砲の水が見えない不具合では、PCやiPhoneで私が動かし、まだ直っていないことをAIへ伝え直しました。
AIへ頼むことと、返ってきたものを人が確かめること。その両方を息子へ見せられたことも、今回の自由研究で大切だったと感じています。
親子で始めるための最初の一問
大きなゲームを完成させるところから始める必要はありません。
「最近、子どもが自分から調べたり、話したりしている好きなことは何だろう」
まずは親が、この一問へ答えるところから始められます。答えをAIへ伝え、短いロードマップと空欄の設計図を作ってもらう。子どもへ渡したあとは、質問を一度に一つだけにします。
返事は、一言でも、数字でも、手描きの絵でもかまいません。その答えを次に試せる小さな形へ変え、また子どもへ返します。
親子の記録と開始用プロンプトをnoteにまとめました
今回のnoteでは、ゲームが形になるまでの親子とAIの役割分担を、実際に起きた出来事に沿って書きました。
- 空欄の設計図から制作が始まった経緯
- 離れて暮らす親子の会話が増えていった過程
- 子どもが監督、親が通訳、AIが制作を支える役割分担
- AIの回答どおりに直らなかった不具合と確認の仕方
- 親が判断した安全と公開の範囲
- ご家庭で最初の一歩を始めるためのプロンプト
2026年9月13日20時30分までは、公開記念として100円です。終了後は通常価格300円になります。
noteで「離れて暮らす子どもと、AIでゲームを作った夏」を読む
無料部分で、記事の導入、目次、第3章までを読めます。まず内容を確かめたうえで、ご家庭でも始めてみたいと感じた方に続きを読んでいただければと思います。